女性を笑顔にする、マーケティングのヒント。

今や消費の8割以上の決定権を握ると言われる「女性消費者」から選ばれ、愛され続けるためのマーケティングのヒントをお届けします。

「明日、何着ていこう?」女性の永遠の悩みにこたえるファッションアプリ「XZ(クローゼット)」

みなさんこんにちは。女性マーケテイングラボの和田です。

女性には様々な悩みがありますが、働く女性にとって「明日、何着ていこう?」という悩みは普遍的で永遠の悩みといっても良いと思います。

「いつも同じ服を着ていると思われたくない」「洋服はたくさん持っているはずなのに、今日も着ていく服がない」「何を着ていけばいいか迷う・・・・」などなど、手持ち服をどう着回せばよいのか?は多くの女性特有の悩みです。

ある調査によると、「日本女性のクローゼットの70~80%が稼働していない」という結果もあります。本屋に行くと、コーディネイトの指南本ずらりと並んでいますが、それだけ需要があるということですね。

そんな日本女性の「着回し力」を応援するファッションアプリ「XZ(クローゼット)」が多くの女性から支持を集めています。開発したのは、2014年に創業したファッションテック企業、株式会社STANDING OVATION(スタンディングオベーション)です。

ユーザーが自分の持っている服や靴、バッグやアクセサリーなどの写真を「XZ」に登録すると自分の手持ちアイテムが組み合わされて、AIによってコーディネイト提案されるというもの。ユーザーの膨大な手持ち服=タンス在庫をデータ化することで、世界に類を見ないオンラインクローゼットを実現しました。

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現在の手持ち服の登録データは1700万点、アプリは110万ダウンロードを突破、着回しコーディネイト作成数は300万点と、タンス在庫の着回し提案サービスは多くの女性から支持を得ています。

AIによるシステムとしては、最新のファッションコーディネート画像(ショップ店員のスナップ画像)を取得し続け、画像解析でアイテムごとに画像を分解し、教師データとして登録。そのコーディネートデータを手持ち服データを組み合わせて、最新のコーディネート画像を提案するという仕組みです。

今後は、ユーザーの好みや体型などを加味した「パーソナライズ」提案の実現を目指していくほか、ECやリアル店舗とも連携したサービスを展開する計画です。

ファッションビジネスの本質は、「人の心やファッションへの感性をとらえ、個人のパーソナルなニーズを満たすこと」といえます。AIによって、人、特に個人としての顧客の動きをとらえることができれば、個人の好みやニーズをより精度高く把握することができます。

AI活用による新しいビジネス展開は、まだまだ始まったばかりですが、今後はAIという大きなチャンスをどう活用できるかが、企業の、ひいては日本のファッションビジネスの未来を決めるといっても過言ではないと思います。