女性を笑顔にする、マーケティングのヒント。

今や消費の8割以上の決定権を握ると言われる「女性消費者」から選ばれ、愛され続けるためのマーケティングのヒントをお届けします。

29期連続で成長を続けるニトリ、過去最高益を牽引した「ニトスキ」とは?

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 みなさんこんにちは。ライフスタイルマーケティングの和田康彦です。

ニトリホールディングスの2016年2月期の業績は、29期連続で過去最高益を更新し、前の期比10.2%増の730億円強を確保しました。売上高は9.8%増の4581億4000万円と従来予想を100億円上回ります。国内外で50店を新規に出店。昨年4月には「プランタン銀座」(東京・中央)にも出店するなど、従来よりも都心出店を増やしたことで若い女性やシニア層など、顧客の裾野も広がりました。

また、ここ3~4年は5万~10万円のソファなど高機能・高品質な「ちょっといい物」の品ぞろえを強化し、いいモノ志向の顧客を獲得。客層を多様化して客数を伸ばし、増収増益につなげた格好です。

ところで皆さんは、「ニトスキ」ってご存知ですか。実はこの「ニトスキ」とは、ニトリで販売されているスキレット(鉄製の鍋)のこと。何と30万個以上売れる大ヒット商品になり、今期の増収増益に貢献した商品のひとつなんですね。保温性が高く冷めにくい、使い勝手の良いフライパンで、そのままテーブルへ置いて食器の代わりにもなるし、オーブン調理だってお手の物。さらに、驚きなのはその価格。このフライパン、お値段なんと476円!さすが、「お、ねだん以上ニトリ」さんです。一つ500円程度で購入できるスキレットは、家族全員分を揃えられる手軽さ、サイズも2種類から選べるとあり、インスタグラムなどのSNSから再燃し、全国的に品薄になるほどの人気になりました。

☛モノ余りの時代、売れない時代と言われる中でも、30万個も売れる「ニトスキ」を生み出したニトリの商品開発力。そこからは生活者のインサイトを掴み潜在ニーズを発掘すればまだまだ売れるモノは作れるという可能性を感じます。また「ニトスキ」は、インスタグラムという女性に人気のSNSを味方につけたヒット商品といえます。、これからの時代、女性に選ばれるためには単に商品がよいだけではなく、SNSや口コミで話題になることが重要なポイントになります。