女性を笑顔にする、マーケティングのヒント。

今や消費の8割以上の決定権を握ると言われる「女性消費者」から選ばれ、愛され続けるためのマーケティングのヒントをお届けします。

わずか15分で野菜たっぷりの主菜が完成!働く女性に嬉しい「冷凍deli kit」を大地を守る会が発売。

みなさんこんにちは。ライフスタイルマーケティングの和田康彦です。

 

働く女性や共働き家庭が増える中、仕事と家事や育児の両立は女性にとって大きな課題です。そしてそこには未充足の潜在ニーズが眠っていると言っても過言ではありません。EC市場や食材・日用品の宅配市場の拡大は、多忙で買物時間を節約したいというニーズの広がりが背景にあることは言うまでもありません。その他にもストレスをためずに健康に働きたいというニーズや毎日の調理はできるだけ手間をかけずに、美味しいものを作りたいといったニーズなど、働く女性の増加によってこれまで眠っていた潜在ニーズが顕在化しているケースが数多く見受けられます。

 

さて、有機食材宅配の株式会社大地を守る会は、献立キットの「おやさいdeli kit」から、全ての食材を冷凍で届ける「冷凍キット」を6月19日(月)に発売することを発表しました。おやさいdeli kitは2016年8月に発売した献立キットで、昨年の販売数は予算対比約120%。アンケートでは、約85%が「美味しい」と評価し、80%以上が「今後も利用したい」と回答しているそうです。ただ従来の商品は消費期限が到着後2日(北海道・九州等遠隔地の場合は1日)と短いことから「消費期限を気にせずに使いたい」「消費期限が短くて注文出来ない」という要望にが多く、今回新たに冷凍キットを開発。冷凍にすることで賞味期限が到着後60日と従来より長くなり、おやさいdeli kitと使い分けることで、野菜のある食卓をいつでも気軽に楽しめるようになりました。

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冷凍deli kitは、①大地を守る会の契約農家の野菜と、100%国産のお肉を使用。農薬や化学肥料をできるだけ使わないので安全で安心して食べられる。②オリジナルの合わせ調味料は化学調味料不使用。調理時間約15分~20分で家庭で簡単に本格的な料理が完成。③食材はカットし、合わせ調味料とレシピもセットにして届くので簡単に短い時間で調理できる。という特徴を持っています。例えば、冷凍キット・10種のスパイスとココナツミルクのマッサマンカレーは、3人分で1741円(税抜)とちょっとおねだんは高めですが、健康、時短、本物を志向する働く女性にとってはうれしい商品だと思います。

 

働く女性や共働き家庭の増加に伴い、2015年の冷凍食品市場では、弁当がほぼ横ばいの99%(10年比)でしたが、惣菜おかずは130%と大きく伸長(ニチレイフーズまとめ)しています。かつては弁当商材が中心だった市場ですが、少子化の影響で弁当の需要は落ち込みつつある一方で、惣菜おかずの利用は徐々に進んでいるようです。

 

冷凍食品へのニーズが高まる中、イオンは昨年12月にフランスの冷凍食品専門スーパー「ピカール」を東京の麻布十番に出店しました。ピカールの冷凍食品は厳選された食材を用い、保存料を使っておらず、「安心」「安全」を一番のウリにしていることが特徴です。また、パリを中心に展開するオーガニックスーパー「ビオセボン」を併設。店内には「安心・安全」を謳った輸入食品、オーガニックワインや、有機食品を使った洋惣菜などを取り揃えています。

 

働く女性や共働き女性の増加に伴い、健康や時短、安全、安心、本格的といった新しいニーズが生まれてきています。これまでの常識にとらわれずに働く女性の立場に立って、今何が求められているのかを探ることがますます重要になってきています。