女性を笑顔にする、マーケティングのヒント。

今や消費の8割以上の決定権を握ると言われる「女性消費者」から選ばれ、愛され続けるためのマーケティングのヒントをお届けします。

共働き世帯の「時短ニーズ」に応えよう。

みなさんこんにちは。ライフスタイルマーケティングの和田康彦です。

 

先日のブログでは、「現代女性が求めている8つの基本ニーズとは?」というタイトルで、女性に喜んでもらうために理解しておきたい8つのニーズについてお話ししました。

http://www.happymk.net/entry/2018/03/02/160319

 

その中の4つ目の基本ニーズは、「時間を上手に使って、自分の時間を大切にしたい。」でした。

 

このブログでも過去に何度も取り上げていますが、働く女性が増えるとともに、共働き女性も年々増加しています。2001年の共働き世帯は961万世帯でしたが、2016年には1129万世帯に増加。一方専業主婦世帯は、2001年の890万世帯から2016年には664万世帯まで減少しており、今後も共働き家庭の増加が予測されます。(総務省 平成28年版(2016年版)の「国民生活基礎調査の概況」より)

詳しくは下記の記事をご覧ください。

◆M字カーブ解消!増える働く女性のライフスタイルの変化に着目しよう!

http://www.happymk.net/entry/2018/02/26/142444

 

◆単身世帯と働く女性の増加に目を向けよう。

http://www.happymk.net/entry/2017/08/24/054957

 

このように、女性の社会進出に伴う共働き世帯の増加によって、「時間を上手に使って、自分の時間を大切にしたい。」というニーズは年々大きくなっています。つまり、仕事と家事や育児との両立は、今や女性にとっての社会課題となっており、解決するための様々な商品やサービスが開発されて「時短マーケット」はこのところ拡大の勢いを見せています。

◆時短ニーズに応えることは、女性の社会課題を解決することにつながる!

http://www.happymk.net/entry/2017/08/03/233100

 

◆共働き世帯の増加が新たな時短市場を生み出す。

http://www.happymk.net/entry/2017/09/21/071827

 

 

☛ 2017年、レトルトカレーの売上がカレールーの売上を上回る。

調査会社インテージの調べによると、2017年度のカレールーの売上は前年比6.7%減の456億円、一方レトルトカレーの売上は前年比3.4%増の461億円で、初めてレトルトカレーの売上が、カレールーの売上を抜きました。つまり、手間ヒマかけて一から作るカレーよりも、温めるだけで短時間で簡単に食べられるレトルトカレーに支持が集まっているということです。先日このブログでも書いたように、食品専門スーパーの北野エースでは、日本全国の手に入りにくいレトルトカレーの品ぞろえに力を入れて、カレー部門の売上を伸ばしています。

◆北野エースが「カレーなる本棚」にかける思い。

http://www.happymk.net/entry/2018/02/26/131316

 

☛イオンも食材と調味料がセットになった「ミールキット」に注力。

この流れを受けて、小売りや食品各社は、短い時間で食事ができる加工食品の開発に力を入れています。大手スーパーのイオンでは、加工済みの野菜と精肉、調味料とレシピなどがセットになったチンジャオロースや肉野菜炒めなどの「ミールキット」をこの3月から順次投入。フライパンなどで加熱するだけで10分~20分くらいで食卓に出せるのが売りです。2019年2月までには約50品目に拡大し、先行しているオイシックスなど食品宅配会社に対抗します。

 

また、ハウス食品では、「スパイスフルカレー」などレトルトカレーの部門の商品ブランド数を充実させます。また、マルハニチロでは、冷凍食品で、食べ応えのあるハンバーグなどを充実し、お弁当以外の分野を強化します。

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総務省の家計調査によると、2016年の二人以上世帯の食料品への支出は前年比実質0.2%減。その一方で時短につながる弁当・総菜などの「調理食品」の支出は3.8%増加しています。

☛調理時間の短縮を心がけている人は8割以上。

ベルメゾン生活スタイル研究所が、2016年9月に発表した調査結果を見ても、調理時間の短縮を心がけていると回答した人は、全体の82.0%(「心がけている」33.8%、「わりと心がけている」48.2%の合計)。年代別でみると、20代が86.6%(「心がけている」32.8%、「わりと心がけている」53.8%の合計)と短縮を心がけている人の割合が最も多く、次いで60代の85.3%(「心がけている」32.2%、「わりと心がけている」53.1%の合計)が続いており、調理や食品に対する時短ニーズは大きいことがわかります。

http://www.b-desse.jp/report/1526/

 

共働き世帯は専業主婦の世帯に比べて可処分所得が高く、年間消費支出金額が多いことも分かっています。公私ともに忙しい女性が増える中、働く母親たちは時間をおカネで買おうとしています。皆さんが扱っている商品やサービスでも働く女性の時短ニーズに応えることができないか、改めて考えてみましょう。

 

☛そのほかの時短マーケット関連記事はこちらからご覧ください。

 

◆スマホで変わる、買い物スタイル。これからはスマホでマクドナルド

http://www.happymk.net/entry/2018/02/23/162730 

 

◆2018年、共働き主婦の気持ちを掴むキーワードは「ゆでおき」!?コンテンツ開発力が企業の命運を決める!

http://www.happymk.net/entry/2017/12/13/141735

 

◆15分で主菜と副菜の2品が作れる!『帰ってから作れる!2品で満足 すぐでき献立』とは?

http://www.happymk.net/entry/2017/07/12/181930 

 

◆宝島社が、帰宅後、15分以内にできる!『太らない!ただいまご飯』を発売。時短需要は今後も広がっていく。

http://www.happymk.net/entry/2017/06/19/183100

 

◆わずか15分で野菜たっぷりの主菜が完成!働く女性に嬉しい「冷凍deli kit」を大地を守る会が発売。

http://www.happymk.net/?page=1497342367 

 

◆中高年女性に人気の「カーブス」から学ぶ、女性マーケティングのヒント。

http://www.happymk.net/entry/2017/06/09/141854