女性を笑顔にする、マーケティングのヒント。

今や消費の8割以上の決定権を握ると言われる「女性消費者」から選ばれ、愛され続けるためのマーケティングのヒントをお届けします。

ライフスタイルショップ「Francfranc」の改革。

みなさんこんにちは。ライフスタイルマーケティングの和田康彦です。 

これまでは、ビビッドカラーやパステルカラーを中心に、若い女性向けに「可愛い」イメージを訴求してきた「Francfranc」が生まれ変わろうとしています。

 f:id:happymk:20170928174601j:image

2017年9月1日には、社名を株式会社バルスから株式会社Francfrancに変更しました。ブランド誕生25周年を機に、社名とブランド名を同一にすることでブランド価値向上を図ることが狙いのようです。

 

また昨年には、高級雑貨店「バルストウキョウ」や「アジト」など不採算事業を廃止して、Francfrancに集中する方針を打ち出しています。

 

Francfrancは、1992年に東京・品川に初出店。「25歳の独身OL」をターゲットに、独自の商品戦略や店舗展開で若い女性の支持を集めてきました。しかしながら、かつての25歳OLも今や50歳を迎えており、ターゲット設定と商品デザインや品揃えとの間にズレが出始めていたといえます。事実、店舗を訪れてもかつてのような勢いはなく、ワクワクする新たな発見が少なくなっていました。

 

またFrancfrancを取り巻く雑貨やインテリア業界は、無印良品、ニトリ、ロフト、3coins、100円ショップなどとの競争が激しくなっており、改革の必要性が迫ってきていたようです。

 

◆旗艦店「南青山店」を大幅リニューアル!

2017年4月の梅田店のリニューアルに続いて、9月29日には東京の旗艦店Francfranc南青山店を大幅リニューアルして再スタートを切ります。今回のリニューアルでは、情報発信基地としてお客様へのワクワクする店舗体験の提供とインテリアショップとしての多彩な空間づくりを提案することを主眼としています。1992年のブランド誕生以来、若い女性向けの可愛いデザインを重視してきましたが、ターゲットを男性やシニアにも広げるなど初めての路線変更で新たな成長を目指します。

 

内装は白を軸に、高級感のある雑貨や男性向けの家具を充実。大きな窓から採光することで自然光が差し込む開放的な空間を演出しています。店舗全体の商品数を従来より3割減らし約3800種類とすることで、通路幅や商品毎の間隔を広げてゆったり商品を選べる雰囲気も重視しましています。また、2階フロアでは、様々な生活シーンを想定したインテリアコーディネイトを提案。ファミリー向けや男性向けなどイメージしやすい売場づくりに重点を置いています。

 

さらに、仮想現実(VR)によるインテリアコーディネイトサービスの展開。専用の3Dシュミレーターで、映像を見ながら家具の配置換えや家具の色を変更することを体験できます。

 

「ライフスタイルを提案する世界で唯一無二の企業を目指す。」という企業ビジョンのもと、大胆な変革にのぞむFrancfranc。成功の鍵は、先ほども触れた、無印良品、ニトリ、ロフト、3coins、100円ショップなどとの明確な違いをどこまで打ち出せるか、半歩進んだ豊かなライフスタイルをどこまで提案できるかにかかっていると思います。