女性を笑顔にする、マーケティングのヒント。

今や消費の8割以上の決定権を握ると言われる「女性消費者」から選ばれ、愛され続けるためのマーケティングのヒントをお届けします。

企業は、女性の更年期症状に積極的に目を向けよう!

 

みなさんこんにちは。ライフスタイルマーケティングの和田康彦です。

 

厚生労働省の「平成28年度版働く女性の実態」によると、平成 28 年の女性の労働力人口は 2,883 万人と前年に比べ 41 万人増加。一方、男性は3,765 万人で9万人増加に留まり、働く女性が増え続けていることがわかります。この結果、労働力人口総数に占める女性の割合は 43.4%(前年差 0.3 ポイント上昇)となりました。また、女性の労働力率(15 歳以上人口に占める労働力人口の割合)は、50.3%(男性 70.4%)と前年に比べ 0.7 ポイント上昇しています。

 

また、女性雇用者数は 2,531 万人で、前年に比べ 57 万人増加。一方男性雇用者数は 3,197 万人で前年に比べ 31 万人増加となり、雇用者総数に占める女性の割合は 44.2%(前年差 0.3 ポイント上昇)となりました。女性雇用者は産業別には、「医療,福祉」、「卸売業,小売業」等で増加しており、人と接する仕事で女性が活躍していることがわかります。

 

さて、株式会社ヘルスケアアドバイザーズが全国の36歳~55歳の女性1358名の中から、更年期障害のような症状を抱える女性400名を対象に行った調査によると、50代女性では7割以上が更年期症状を抱えていることがわかりました。

 

◆女性の更年期症状、会社の理解に満足していない人は7割以上。

今回の調査結果によると、更年期症状による仕事への影響については、半数以上(55.9%)が「特に影響はない」と答えているものの、会社の理解に満足していない人は70.2%に上っています。また、「症状が辛く退職(休職)したいと考えたことがある」人や「出社するのは憂鬱になることがある」人が21%いることも判明。更年期障害が原因の職場でのエピソードでは、「給湯室のシンクに置きっぱなしのコップがあるのに、雑巾を洗った。(39歳)」「上司にふざけんな!と叫びたくなった…(37歳)」「人がいない時を狙って机を思いっきり蹴とばした(36歳)」「クレーム対応なのに、逆にお客にきれてしまった(44歳)」「ものに八つ当たり、投げ飛ばしたり、蹴ったり、床に叩きつける(45歳)」など、更年期障害がゆえに、乱れやすくなる感情をコントロールする難しさがあることがわかります。

 

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◆半数が、更年期の悩みを相談する相手がいない。

また、2人に1人が更年期のつらい症状について誰にも相談していないことが明らかになりました。更年期症状に苦しみながらも人に言えず我慢している人が多いことがわかります。医師に相談した人の中でも、28.6%が病院を「1~3回」変えたと回答。中には「6回以上」病院を変えている人もいるようです。

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◆更年期障害を相談したい理想のパートナーNo.1はダントツでマツコ・デラックスさん。

半数の女性が更年期の悩みを相談する相手がいないと回答した一方で、更年期障害を相談したい理想の旦那(パートナー)でNo.1となったのはダントツでマツコ・デラックスさんでした。「解決策を考えてくれそう(39歳)」「共感しつつも笑い飛ばしてくれそう本音を伝えてくれそうだから(39歳)」など、なんでも相談できる人柄が支持された結果といえます。中には、「とてもじゃないけど、マツコさん以外の人には恥ずかしくて相談できない。(44歳)」「男性には理解されないような気がしたから(50歳)」など、男性には理解されないことへの不安感から選出した方も。続いて、2位がディーン・フジオカさん、3位博多華丸・大吉さんとなっています。

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◆企業は、女性の更年期症状に目を向けて働きやすい環境づくりを!

働く女性が増加し、企業の中でも女性の存在感が年々強まっている中、今後は中高年女性の更年期症状に対して企業はもっと目を向けていく必要がありそうです。労働力不足が顕在化する中で、働く女性が心身良好な状態でパフォーマンスを発揮できる環境づくりは、生産性向上にも大いに役に立ちます。そのためにも更年期症状で悩む女性の精神的ストレスを軽減するための相談窓口の設置や症状を改善する指導の仕組みづくり等、企業は産業医糖とも連携をはかりながら早急に構築していくことが重要だと思われます。