女性を笑顔にする、マーケティングのヒント。

今や消費の8割以上の決定権を握ると言われる「女性消費者」から選ばれ、愛され続けるためのマーケティングのヒントをお届けします。

働く女性が牽引する「ビューティー」市場。

みなさんこんにちは。ライフスタイルマーケティングの和田康彦です。

 

本日(2017年12月14日)付の日本経済新聞朝刊に「2017年の株高 主役は「女性の美」だった?という興味深い記事が掲載されていました。

 

今年は、日経平均株価が26年ぶりに高値をつけましたが、中でも株価上昇率の高さが目立ったのが「女性の美(ビューティー)」に関する銘柄だった、という内容です。

 

背景にあるのは、このブログでもいつもお伝えしている働く女性の増加。総務省の労働力調査によると、2017年10月の女性労働人口(15~64歳)は約2530万人で、5年前に比べて100万人超増加。男性が減少傾向にあるのとは対照的です。これによって、女性が自由に使えるお金は増えており、今後も女性の美や健康に関するマーケットは成長していくことが推測されます。

 

記事の中では、東証1部銘柄で昨年末と12月12日の株価騰落率を調べた結果を紹介。中でも、札幌市に本社がある健康食品や化粧品を自社サイトで販売する「北の達人コーポレーション」の株価は9.1倍となり、50億円台だった時価総額は11月に節目の500億円に。同社は、便秘やアトピー、にきびなど体の悩みに特化したニッチな商品を開発。北海道産の原料を使用するなどのこだわりでコアなファンを獲得してきました。またアジアなど海外市場の開拓を進めていることも市場の評価を得ているようです。

 

自社工場を持たずに美顔器などを外部委託で製造する「ヤーマン」も株価は3.8倍に。こまかな振動で毛穴の汚れを落とす技術を取り入れた製品などが大ヒットしています。15年末には中国のアリババ集団が運営する通販サイトに出店。今年11月には韓国初の実店舗を出しました。両社とも業績も好調で、最終利益で見ると、北の達人の18年2月期は前期比5割増、ヤーマンはの18年4月期は3割増える見通しのようです。

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他にも、独自の減量トレーニングを提供する札証上昇のRIZAPグループの株価は5.9倍、自社のサロンで販売する化粧品が好調なノエビアホールディングは2.2倍、無添加化粧品のファンケルは2倍に膨らんでいます。シワを改善する効果のあるクリームがヒットした資生堂やポーラ・オルビスホールディングスも好調。日経平均株価は今年26年ぶりの高値を付けましたが、年初の上昇率は2割にすぎず、「ビューティー銘柄」の強さが光っています。

 

女性の「美しくなりたい」というニーズは永遠のものです。ただ、ニーズを満たすためのお金に余裕があるかどうかで消費行動は変わってきます。働く女性が増加し、自由に使えるお金が増えることで、ビューティ―市場の他にも家事代行やベビーシッター、食品宅配などの需要も拡大していくことが予測されます。