女性を笑顔にする、マーケティングのヒント。

今や消費の8割以上の決定権を握ると言われる「女性消費者」から選ばれ、愛され続けるためのマーケティングのヒントをお届けします。

女性の悩みや不安を解決しよう!

みなさんこんにちは。ライフスタイルマーケティングの和田康彦です。
今年も8月24日に内閣府から、2018年度の「国民生活に関する世論調査」結果が公表されました。「現在の生活にどの程度満足しているか」との質問では、「満足」「まあ満足」が計74.7%(前年比0.8ポイント増)で過去最高を更新。生活が「向上している」は7.2%(同0.6ポイント増)、「低下している」は13.8%(同0.9ポイント減)と向上していると感じている人が若干増加。また、現在の所得や収入に「満足している」「まあ満足している」と答えた人の割合は計51.5%で、前年より0.2ポイント増えました。「不満だ」「やや不満だ」は0.5ポイント減の計46.4%となり、2年連続で「満足派」が「不満派」を上回りました。このところの雇用環境の改善や上場企業を中心とする企業業績の向上が今回の調査結果に影響を与えていると思われます。

◆6割以上が悩みや不安を抱えている
一方で、日頃の生活の中で、悩みや不安を感じているか聞いたところ、「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合が63.0%、「悩みや不安を感じていない」と答えた者の割合が36.2%となっています。前回の調査結果と比較してみると、大きな変化は見られないものの、性別に見ると、「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合は女性で、「悩みや不安を感じていない」と答えた者の割合は男性で、それぞれ高くなっています。性・年齢別に見ると、「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合は女性の50歳代、60歳代で、「悩みや不安を感じていない」と答えた者の割合は男性の18~29歳、30歳代、70歳以上で、それぞれ高くなっていることがわかりました。また職業別では、「悩みや不安を感じている」と答えた者の割合は販売・サービス・保安職で高くなっています。

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◆悩みや不安の原因は、老後の生活設計や自分の健康
日頃の生活の中で、「悩みや不安を感じている」と答えた者(3,762人)に、悩みや不安を感じているのはどのようなことか聞いたところ、「老後の生活設計について」を挙げた者の割合が55.4%、「自分の健康について」を挙げた者の割合が54.5%と高く、以下、「家族の健康について」(42.2%)、「今後の収入や資産の見通しについて」(40.4%)などの順となっています。(複数回答、上位4項目)前回の調査結果と比較してみると、「自分の健康について」(52.1%→54.5%)を挙げた者の割合が上昇。性別に見ると、「家族の健康について」を挙げた者の割合は女性で、「今後の収入や資産の見通しについて」を挙げた者の割合は男性で、それぞれ高くなっていることがわかります。性・年齢別に見ると、「老後の生活設計について」を挙げた者の割合は男性の50歳代、60歳代、女性の50歳代、60歳代で、「自分の健康について」を挙げた者の割合は男性の60歳代、70歳以上、女性の60歳代、70歳以上で、「家族の健康について」を挙げた者の割合は女性の50歳代、60歳代で、「今後の収入や資産の見通しについて」を挙げた者の割合は男性の18~29歳から50歳代、女性の18~29歳から50歳代で、それぞれ高くなっていることが明らかになりました。

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◆具体的な悩みや不安を探り出して、解決する商品やサービスの開発に結び付けよう
生活に対する満足度は高まっている一方で、6割以上は日々不安や悩みと同居しながら生活しており、特に女性の中に悩みや不安をえている人が多いことがわかりました。「老後の不安」や「自分の健康」「子育て」といった抽象的な内容はこの調査でも理解できますが、それぞれ個人が抱えている潜在的な悩みや不安については、改めて調査したりインタビューしてみないとわかりません。ただ、6割以上の人が抱える不安や悩みには、それを解決することで生まれる大きな潜在マーケットが隠されています。働く女性が増加し、生活環境が大きく変わる中、新たな不安やお悩みが出現していることも推測されます。日々変化する女性の不安や悩みについて、より具体的な解決策を提案することで、新たな有望市場が生まれてくると思います。

※グラフは内閣府ホームページより引用